「真夏の雪だるまー寛政捕物夜話・19-」第九夜をカクヨムにアップしました

小伝馬町の典獄から得三を連れ出し、奉行所が真源寺の賭場に踏み込み、小手先組は千住宿で待機することで話がついた。
浮多郎が先導し、騎乗した奉行所の与力・梶原勝之進が捕り方15名ほどを引き連れ、暗闇に沈む千住大橋を渡った。
万に一つでも鼻削ぎの悪源太を取り逃がして、先手組に手柄をもっていかれまいとする岡埜同心は、役外の今夜は、しんがりを悠然と歩いていた。
【「真夏の雪だるまー寛政捕物夜話・19ー」第九夜から】
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「真夏の雪だるまー寛政捕物夜話・19ー」第八夜をカクヨムにアップしました

「たしか巣鴨の賭場に出入りしていたはず」
と得三がいうので、巣鴨周辺を探ってみたが、そこいらの賭場はとっくになくなっていた。
奉行所をたずねて、
「賭場に詳しいご同輩におたずねいただきたい」
と頼むと、定町廻り同心の岡埜吉衛門は露骨に嫌な顔をした。
というのも、奉行所は火盗とはいつも縄張り争いをして、目の敵にしていたからだ。
岡埜は、日ごろ目をかけている浮多郎が、その先手組の御用も勤めるのに不快の念を抱いていた。
【真夏の雪だるまー寛政捕物夜話・19ー】第八夜から
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「真夏の雪だるまー寛政捕物夜話・19ー」第七夜をカクヨムにアップしました

ふつう大物と呼ばれる盗賊は、狙いを定めた大きな商家などに下働きとして手下を送り込み、二三年ほどじっくりと様子を見る。
金の在り処やひとの配置などを見定めてから、住み込みの手下に手引きさせて一気に襲う。
金品を奪ったあとは、すぐに江戸を離れて関東近郊で二三年優雅に暮らし、次の獲物に狙いをつける。
どうも、鼻削ぎの悪源太は大物ではないようだ。
のべつ押し込み強盗をする。
だが、尻尾はつかませない。
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