「6月の花嫁は二度死ぬ」山谷逃避行(8)をカクヨムにアップしました

借金の返済が終わったのに、取立人が勝手に取り立ててじぶんの懐に入れているにちがいない。
老人の代わりに怒ってもせんないことだが、むしろさっきの取立人がいった、
「ひと殺し」
のひと言が気になった。
この老人は、ほんとうにひと殺しなのだろうか?
そんなことを考えていると、
「あんた、本は読むかい?」
と老人がたずねた。
「まあ、ひと並みには」
「今になって、本気で本を読みはじめたが、・・・遅すぎたな」
老人は、心底後悔しているようだった。
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