「真夏の雪だるまー寛政捕物夜・19」第六夜をカクヨムにアップしました。

北町奉行の小田切土佐守の大岡裁きは、江戸の庶民のよく知るところとなった。
ということは、ひと月以内に、植辰が吉乃の身請け金を作ると悪党にも知れ渡ったことになる。
そこに大金があれば、何があろうともそれを奪いに行くのが悪党の性。
草木も眠る丑三ツ時(午前2時)、中野の植辰の母屋で独り身の若い衆は一階の大広間で、女房を早くに亡くした大旦那の辰五郎はひとり奥座敷で寝入っていた。
心張り棒など難なく外した四人ほどの盗賊が音もなく忍び入った。
【「真夏の雪だるまー寛政捕物夜話・19」第六夜から】
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「真夏の雪だるまー寛政捕物夜話・19ー」第五夜をカクヨムにアップしました。

亡八というのは、どうにも血のめぐりの悪い奴らばかりで、中野から帰った仲間から話を聞くと、その日のうちに六人ほどが捜索隊を結成して宇都宮へ向かった。
それを伝え聞いた植辰の、こちらも血気盛んな若い衆五人ばかりが、亡八どものあとを追った。
昨夜来の豪雨で利根川が増水したせいで、古河の手前でとどまっていた亡八一行に、植辰の若い衆が襲いかかった。
狂犬と狂犬が素性丸出しですさまじい闘いになった。
【「真夏の雪だるまー寛政捕物夜話・19ー」第五夜から】
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「真夏の雪だるまー寛政捕物夜話・19ー」第四夜をカクヨムにアップしました。

亡八にすごまれた植辰の若い衆は、足元の盆栽にけつまずきながら、母屋へ向かって駆け出した。
それを追いかける亡八。
すると、鎌や植木挟を手にした植木職人たちが、ばらばらと母屋から駆けつけ、亡八を取り囲んだ。
「これはまずい」
と思った浮多郎、
「御用の筋で詮議に来た」
と、抜きたくない十手をかざして制止し、大旦那に面会を求めた。
【「真夏の雪だるまー寛政捕物夜話・19ー」第四夜から】
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